5月に咳が長く続く原因は?

「熱も下がったし、風邪はもう治ったと思ったのに、咳だけが止まらない」
そんなご相談が、今年は特に増えています。
実は5月は、1年の中でも「呼吸器への刺激」が非常に重なりやすい時期です。
長引く咳の原因として、以下の可能性が考えられます。

1. 「ヒノキ花粉」と「カモガヤ(イネ科)」
スギ花粉のピークは過ぎましたが、5月はヒノキ花粉がゴールデンウィーク前後まで飛散します。
・特徴: ヒノキは喉のイガイガ感や、痰のからまない乾いた咳を引き起こしやすいのが特徴です。
カモガヤ: 5月からはイネ科の「カモガヤ」などの飛散も始まります。これらは背が低いため、吸い込みやすく咳の原因になりやすいです。

2. 黄砂とPM2.5の影響
春は大陸からの黄砂の飛来がピークを迎えます。
・アジュバント効果: 黄砂に付着した化学物質や微生物が、花粉などのアレルギー反応をさらに悪化させることがわかっています。これにより、普段より咳が激しく出ることがあります。

3. 激しい「寒暖差」と自律神経
5月は日中が夏のように暑くても、朝晩は冷え込むなど、1日の気温差(寒暖差)が激しい時期です。
・寒暖差アレルギー: 急激な温度変化が鼻や喉の粘膜を刺激し、自律神経が乱れることで咳や鼻水が出ます。
・寒暖差喘息: 冷たい空気が気道を収縮させ、咳を誘発します。特に明け方に咳き込む場合はこの可能性が高いです。

4. 放置すると怖い「咳喘息(せきぜんそく)」
風邪のあとに2週間以上咳だけが続く場合、最も疑われるのが咳喘息です。
・見分け方: 「ゼーゼー、ヒューヒュー」という音はしませんが、夜間や早朝、あるいは会話中に喉がムズムズして咳き込みます。
・リスク: 放置すると、本格的な「気管支喘息」に移行してしまうリスクがあるため、早めのケアが重要です。

5. 今できる対策
・外出時のマスク: 花粉や黄砂の物理的な刺激を防ぐのが最も効果的です。
・こまめな水分補給: 喉の粘膜を乾燥させないことで、刺激に対するバリア機能を高めます。
・服装での調整: ストールなどで首元を冷やさないようにし、体感温度の差を小さくしてください。

6.こんな時には一度受診を
咳が2週間以上続いている
・咳のせいで眠れない、生活に支障がある
息苦しさ倦怠感を感じる
市販薬で改善しない、何となく不安