起立性調節障害

起立性調節障害(OD:Orthostatic Dysregulation)は、自律神経の働きが乱れることで、起立時にめまいや立ちくらみ、全身の倦怠感などが生じる疾患です。特に思春期(小・中学生〜高校生)に多く見られます。

特に夏場は、暑さ・脱水・冷房差で症状が起きやすくなります。

主な症状

朝起きられないことが典型的な特徴ですが、本人の怠けではなく自律神経の調節機能低下による血流障害が原因です。

  • 朝の症状: 朝起きられない、体に力が入らない、午前中は倦怠感が強い

  • 起立時の症状: 立ちくらみ、めまい、動悸、気分が悪くなる

  • その他の症状: 頭痛、腹痛、食欲不振、倦怠感(午後や夕方になると元気が出ることが多い)

原因とメカニズム

通常、人が立ち上がると重力で血液が下半身に下がりますが、自律神経が血管を収縮させて脳へ十分な血液を送ります。

起立性調節障害ではこの自律神経の切り替えが上手くいかず、血液が下半身に溜まったままになり、脳血流が一時的に低下することで様々な症状を引き起こします。身体の成長速度に自律神経の達が追いつかないことや、ストレス、生活リズムの乱れなどが影響します。

治療・対処法

  1. 非薬物療法(生活面の工夫)

    • ゆっくり立ち上がる: 急に起き上がらず、段階を踏んで体を起こす

    • 水分・塩分の補給: 水分(1日1.5〜2L目安)と適度な塩分を摂り、血流量を増やす

    • 下半身の血流確保: 弾性ストッキングの着用や、立っているときに足を交差させる

    • 朝の光を浴びる: 生体リズムを整えるため、カーテンを開けて日光を取り入れる

  2. 薬物療法

    • 血管を収縮させて血圧を上げる薬(ミドドリンなど)や、漢方薬などが状態に合わせて処方されます。

周囲の理解(家族や学校の協力)を得ながら、あせらず生活リズムを整えていくことが大切です。