インフルエンザ全国流行入り

今年もインフルエンザの流行入りが報告されました。

インフルエンザ、全国流行入り 1週間の推計患者6万人

全国約5千の定点医療機関から1週間に報告された患者数が、1医療機関当たり1.70人となり、流行入りの目安となる1人を超えた。例年、1月末から2月上旬にかけて流行のピークを迎える。
厚生労働省は、せきやくしゃみが出たらマスクの着用を徹底するよう呼び掛けている。

国立感染症研究所の12月12日報告によると以下のとおりです。

 2018年第49週の定点当たり報告数は1.70(患者報告数8,438)となり、2018/2019年シーズンで初めて全国的な流行開始の指標である1.00を上回った。
都道府県別では香川県(4.00)、北海道(3.96)、愛知県(3.43)、和歌山県(2.90)、鹿児島県(2.76)、千葉県(2.43)、三重県(2.39)、大阪府(2.37)、富山県(2.29)、新潟県(2.21)、福岡県(2.11)、兵庫県(2.03)、熊本県(2.01)、石川県(1.98)、大分県(1.84)、神奈川県(1.72)の順となっている。43都道府県で前週の報告数より増加がみられたが、4県では前週の報告数より減少がみられた。
全国で警報レベルを超えている保健所地域は1箇所(1道)、注意報レベルを超えている保健所地域は7箇所(1道5県)となった。

●定点あたり報告数
国立感染症研究所の調査です。全国約5千の医療機関で、1週間に受診した1医療機関当たりの患者数で流行状況を判断します。10人を超えると注意報が、30人と超えると警報が出ます。
これは疾患ごとに決まっています。

●東京都のインフルエンザ発生状況
東京都のインフルエンザ発生状況はどうなっているでしょうか。
東京都感染症情報センターによる2018年第49週(12月3日 – 2018年12月9日)の定点報告は次のようになっています。
最も報告数が多かったのが多摩府中で32名、次いで世田谷区の25名、多摩小平の23名、大田区、練馬区、多摩立川の21名とつづいています。多摩府中は流行入りどころかすでに警報入り、他の地域も警報入りは時間の問題です。

●東京都インフルエンザ流行予報
 東京都のこれからのインフルエンザ流行予報です。
東京都では、今年が特にインフルエンザが大流行しているというわけではありません。過去5年間の比較グラフを見ると、むしろ今年度は流行の立ち上がりが遅いことがわかります。昨シーズンは1月〜4月のA型及びB型が大流行したシーズンでした。この要因としては、昨シーズンはワクチンの供給不足によりワクチン接種できなかった方が多数いたことも関連していると思われます。

 今シーズンも、11月中旬から下旬にかけてのワクチン供給不足のため、接種をあきらめてしまった方も多いかと推測されます。
現時点では、ワクチン供給は問題ない程度に復旧しています。これからでも遅くありませんので、是非ともインフルエンザワクチンを接種されることをお薦めします。