子どもの夏の皮膚トラブル

子どもにとって、夏(6月〜8月)は「大量の汗」「虫刺され」「プールや泥遊び」など、皮膚のトラブルを引き起こす要素が一年で最も多い季節です。

大人の皮膚に比べて子どもの皮膚は薄く、バリア機能が未熟なため、放っておくと一気に全身に広がったり、お友達にうつってしまったりする病気がたくさんあります。
特にこれから増える、子ども特有の代表的な夏の皮膚病まとめました。

1.子どもに多い夏の皮膚トラブル
①とびひ(伝染性膿痂疹:でんせんせいのうかしん)
夏の子どもの皮膚病で、最も警戒が必要なもののひとつです。 あせも、虫刺され、アトピーの引っかき傷などに細菌(黄色ブドウ球菌など)が感染して起こります。
・症状:
水ぶくれができ、それが破れるとジクジクしたお皿のようになります。
・特徴:
「飛び火」の名の通り、そのジクジクに触った手で他の場所を触ると、一晩で全身に広がります。また、お友達にも非常にうつりやすいため、治るまでプールは禁止になります。

②あせも(汗疹:かんしん)、あせものより(多発性汗腺膿瘍)
子どもは大人と汗の穴(汗腺)の数が同じなのに体が小さいため、高密度で大量の汗をかきます。そのため、汗の管が詰まって炎症を起こしやすいです。
・症状:
首まわり、お腹のゴムのライン、ひじ・ひざの内側に、赤くて細かい痒いぶつぶつが密集します。
・あせものより(多発性汗腺膿瘍):
あせもを掻きむしってバイ菌が入ると、おできのようにポコッと赤く腫れてウミを持ちます。こうなると抗生剤の塗り薬や飲み薬が必要になります。

③水イボ(伝染性軟属腫:でんせんせいなんぞくしゅ)
ウイルスが原因で起こる、小さなイボができる病気です。 夏場にプールなどで肌が触れ合ったり、ビート板やタオルの共有でうつることが多いです。
・症状:
真ん中が少し凹んだ、ツヤツヤした肌色の小さなイボ(1〜5mm程度)がポツポツとできます。
・特徴:
痛みやかゆみはあまりありませんが、潰れると中の芯(ウイルス)が周りに飛び散って増殖します。自然に免疫ができて治るまでに半年〜数年かかることがあります。

④虫刺されによる「とびひ化」や「激しい腫れ」
子どもは蚊やブヨに刺されると、大人よりも翌日以降に大きく硬く腫れ上がる(遅延型反応)ことがよくあります。 また、かゆみを我慢できずに爪でバリバリと掻き壊してしまい、そこから上記の「とびひ」に移行するケースが非常に多いです。

2.おうちでできる「夏肌のケア」
① 1日数回のシャワーと優しく洗うこと
汗をかいたら、濡らしたおしぼりで優しく押さえるように拭き取るか、サッとシャワーで流してあげましょう。お風呂で体を洗うときは、ゴシゴシ擦ると皮膚のバリアが壊れるので、たっぷりの泡を手で優しく転がすように洗います。

②夏でもしっかり保湿ケア
「夏は潤っている」と思いがちですが、汗をかいたりシャワーを浴びたりした後の肌は水分が逃げやすく、乾燥してバリア機能が落ちています。
夏用のさっぱりしたローションやジェルで、お風呂上がりに保湿をしてあげましょう。

③ 爪は「短く」「丸く」が鉄則
子どもに「掻いちゃダメ!」と言っても無理があります。
万が一掻いてしまっても皮膚を傷つけないよう、週に1〜2回は爪をチェックして、短く丸く切っておくことが一番の「とびひ予防」になります。

3.病院(小児科・皮膚科)へ行く目安
・ぶつぶつがジクジクして液体が広がってきた(とびひの疑い)
・あせもが真っ赤になって、市販のももの葉ローションなどでは痒みが治まらない
・ぶつぶつの中心が白くウミのようになって、触ると痛がる(あせものよりの疑い)

これらは市販薬だけでは長引くことが多いため、早めに皮膚科や小児科で、適切な強さのステロイド軟膏や抗生剤の塗り薬をもらうのが一番早くきれいに治る近道です。