麻しん(はしか)の流行状況
2026年5月現在、麻疹(はしか)の流行が拡大しており、注意が必要な状況です。
国立健康危機管理研究機構などの最新データ(5月8日時点)によると、今年の累計患者数は436人に達しており、過去10年で最多に迫る勢いとなっています。
現在の流行状況(2026年5月時点)
急速な増加: 直近1週間(4月26日まで)の新規患者数は68人で、今年に入って最多を更新しました。

主な流行地域:
・東京都: 211人(最多)
・神奈川県: 40人
・鹿児島県: 34人
・千葉県: 27人
など、都市部を中心に報告が相次いでいます。

・年齢層: 10歳〜40歳の感染が目立っています。

麻しんの症状経過
●第1〜4病日:カタル期
38〜39℃の発熱、鼻水、咳、結膜炎
この段階が最も感染力が高い時期です。風邪と見分けがつきにくく、特徴的な口の中の白い斑点(コプリック斑)が2〜3日間だけ現れます。


●第4〜5病日:発疹期
高熱(40℃前後)と全身への発疹拡大
耳の後ろ・顔から始まる赤い発疹が、体幹・四肢へと広がります。発熱が再上昇し、この時期が最も体調が悪くなります。
発疹の消退と解熱
合併症がなければ徐々に回復しますが、麻しんウイルスは感染後に既存の免疫記憶細胞を破壊するため、免疫機能の低下が数週間〜数ヶ月続きます。これを免疫健忘(immune amnesia)といい、回復後も他の感染症にかかりやすくなることが知られています。
麻しんを防ぐには
麻疹は感染力が非常に強く、手洗いやマスクだけでは防げません。空気感染するため、同じ空間にいるだけで感染するリスクがあります。
・ワクチン接種歴の確認: 最も有効な対策は2回のワクチン接種です。母子手帳などで自身の接種歴を確認してください(1回のみ、または未接種の場合は感染リスクが高いです)。
10歳〜20歳の2回接種済みの人も感染が報告されていますが、修飾麻しん(しゅうしょくましん)ですんでいる可能性が高いと思われます。
修飾麻しんとは、ワクチン接種などで不十分な免疫を持つ人が麻疹ウイルスに感染した際に発症する、軽症で非典型的な麻疹です。高熱が出ない、発疹が少ない、風邪の症状に似るなどの特徴があり、通常の麻疹よりも診断が難しくなっています。
・症状が出たら: 発熱、咳、鼻水、目やに、発疹などの症状が出た場合は、直接受診せず、必ず事前に医療機関へ電話し、指示に従って受診してください。


