新型コロナウイルス「オミクロン株」について
国内で22日に新たに確認された新型コロナウイルスの感染者数が初めて5万人を超えました。新規感染者は21日に過去最多の4万9844人が確認されており、5日連続で最多を更新しました。
22日の新規感染者は、東京都で1万1227人、大阪府で7375人など、各地で過去最多を更新しました。
●オミクロン株の感染力(伝播性)は?
接触者への感染を追跡した研究で、オミクロン株はデルタに比べ伝播性が高いことが示唆されています。「ウイルスが侵入する能力」に関しては、オミクロン株のウイルス表面のスパイク蛋白は細胞表面のACE2への親和性が高く、細胞へ侵入しやすいと考えられています。
例えば、英国で家族内感染を追跡した研究では、接触者に伝播する確率が、デルタ感染者からは約10%であったのに対し、オミクロン患者からは18%でした。
●オミクロン株による症状の特徴は?
オミクロンに感染した人の中には、無症状で済む人から、肺炎を起こして死亡する人までさまざまです。しかし、いくつかの研究で、通常の新型コロナの感染症と以下の点が異なる可能性があります。
・発熱(72%)・咳(58%)・だるさ(50%)・のどの痛み(44%)などの風邪症状が中心
・潜伏期間が短い可能性: アメリカの報告例によると潜伏期間の中央値は3日としています。通常の新型コロナが5日ほどと考えられているので、2日ほど早いということになります。
・若年での発症・入院数が増加していきている:特にイギリスでは、2022年1月から成人だけでなく17歳以下の若年者や小児での発症例も急増してきています。(後述します)
・味覚嗅覚障害が通常株・デルタ株に比べて少ないとする報告もあります。
●オミクロン株に対するワクチンの効果は?
英国健康安全保障庁(UKHSA)では、236,023人のデルタ患者と760,647人のオミクロン患者の解析から、ワクチンの効果(2回接種後と3回接種後)で検討されています。(アストラゼネカ製・ファイザー製・モデルナ製)その結果によると
・2回接種の場合
オミクロン株に対しての予防効果はある程度見られるもののデルタ株よりも低く、いずれのワクチンでも2回接種後20週経過すると、オミクロン株に対するワクチン効果は10%程度に低下する
・3回接種の場合
アストラゼネカ製2回接種後、3回目にファイザー製かモデルナ製:2~4週間後にはオミクロンに対するワクチン効果は上昇しますがおよそ60%にとどまり、5~9週後には45%程度
ファイザー製・モデルナ製ともに3回目接種後にはワクチンの有効性は約65~75%、5~9週目には55~65%、10週目以上には45~50%。
と報告されています。
いずれにしても3回目接種で低下している予防効果が再びブーストされますので、3回目接種をお薦めします。
当院でもコロナワクチン3回目接種を開始しています。接種にはご予約が必要です。
前回同様「世田谷区コロナワクチン予約システム」からご予約ください。
接種券が届き次第、予約ができます。
世田谷区の方
WEB予約:世田谷区ワクチン接種予約サイト
https://vaccine-info-setagaya.org/link.html
電話予約:世田谷区新型コロナワクチンコール
0120-136-652(通話料無料)
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