子宮頚がんワクチン

現在、接種率がかなり低下してしまった子宮頸がんワクチンについて、クラウドファンディングを通して多くの方に呼びかけています。

「HPVワクチンの正確な情報を1人でも多くの方に」 医師らが団体設立、CFで支援呼びかけ

子宮頸(けい)がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)に関する情報発信を行っている一般社団法人「HPVについての情報を広く発信する会」(東京都千代田区、代表理事=稲葉可奈子医師)は、「みんパピ!みんなで知ろうHPVプロジェクト」(通称「みんパピ!」)を設立し、活動資金を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。スタートした8月31日に目標額400万円を超え、9日午前0時現在で約1973万円が集まっている。副代表で米ボストン在住の医師・木下喬弘さん(35)は「性別や年代に関係なく、HPVに関する正確な情報を1人でも多くの方に知ってほしい」とさらなる支援を呼びかけている。

「子宮頸がんワクチン」とも呼ばれる「HPVワクチン」は国内で2013年4月に定期接種化されたが、副反応とみられる症状が報告され、同年6月に積極的勧奨が中止された。

 木下さんは「現在も定期接種対象であるものの、はがきなどによるお知らせが届かず、多くの女性が接種を検討するための情報もないまま、無料で接種できる対象期間を逃している。HPVワクチンの有効性や安全性について、ここ数年で多くの質の高い研究が報告されており、まずは科学的根拠に基づいた情報を知ってもらいたい」と訴える。

 CFには三原じゅん子副厚生労働相らが賛同。「みんパピ!」ホームページは、人気漫画「コウノドリ」の鈴ノ木ユウさんが扉絵を提供した。集まった支援金は全国の小児科クリニックなどで配布するチラシ制作や講演会の開催、オンライン相談窓口の設置などに使用することを検討しているという。CF「『がん』を予防するワクチンがあることを、みんなの当たり前に!」(https://readyfor.jp/projects/min-papi)は15日の午後11時まで。【西田佐保子】