インフルエンザワクチン供給について

今年度のインフルエンザワクチンの供給は、昨年度より減ってしまうことがニュースなどで報道されています。

ワクチンの供給状況について(厚生労働省)

2021/22シーズンのワクチンの供給予定量は、令和3年8月時点で、約2,567万本から約2,792万本(1本は大人2回分)の見込みです。
ワクチン製造株の増殖性等の影響などから、供給量の多かった昨年より少なくなりますが、例年の使用量に相当する程度は供給される見込みです。また、供給時期が遅めになり、12月中旬頃まで継続的にワクチンが供給される見込みです。今年もワクチンの効率的な使用にご協力をお願いします。(2021/9/10更新)

「例年の使用量に相当する程度は供給される見込みです。」と書かれていますが、実際にはどうでしょうか?
昨年は3342万本(成人換算で延べ6684万人分)のワクチンが供給され、3274万本が使用されました。今年の供給量は、最小で2567万本、最大で2792万本の予定です。つまり、今年は昨年の約80%しか生産されません。

このグラフでみると、平成27年から平成30年までの使用量は約2500万本であったので、今年の供給量でなんとか足りますが、令和1年以降の接種本数が続くとワクチンが足りなくなります。

また、週次供給グラフを見ると、11月第1週の時点では供給量の多かった昨年度に比べて今年度は1000万本も少ないことがわかります。12月第2週くらいにやっと全量が供給される予定です。

現時点では供給量が少ないため、お近くの医療機関にワクチンがない場合は接種時期を11月下旬以降にずらしていただければ大丈夫かもしれません。
当院でも通常ワクチン(チメロサール含)が徐々に減ってきています。副反応の少ないチメロサールフリーワクチンはまだ多少余裕がありますので、3歳以上65歳未満の方にはチメロサールフリーワクチンをお薦めします。ただし、+700円(税込)の差額がかかりますのでご了承下さい。